SAUNA COLUMN

第6回 地球温暖化防止の観点からサウナを考える

CO2削減に必要とされる「意識改革」

1997年12月、日本は京都議定書に批准し、1990年をベースにしたCO2の排出量を2008年から2012年までの5年間でマイナス6%削減するという目標値を受け入れました。
しかし、2007年時点でのCO2排出量は、ベースとなる1990年と比較すると6.4%も増えていることが判明。つまり、2007年時点では、6+6.4で実質的に12.4%もの削減をしなければ京都議定書の目標達成ができないのです。この事実を前に、日本政府は大変なショックを受け、国を挙げてCO2の削減に取り組むことを余儀なくされています。

しかし、日本の産業界の技術革新は世界トップレベル。自動車から出る排気ガスもハイブリッド車をはじめとして世界一少なく、また火力発電所から排出されるCO2も世界一少ないのです。それだけでなく、大手メーカーの工場から排出されるCO2も、現代の技術ではこれ以上削減できないくらいに削減されています。

それなのに国全体からの排出量が増えているのは何故なのでしょうか。それは、一般家庭や企業のオフィス、そしてサービス業を営む施設からの排出量が増大し続けているからなのです。これを大幅に削減しないことにはどうにもならないことに気がついた政府は、環境省を中心に国民への啓蒙活動を熱心に行い、経済産業省を通じて各企業や業界団体へCO2のさらなる削減を呼びかけています。

アクアエンタープライズからの社会貢献

弊社ではこのような動きを受け、サウナメーカーとして取り組めることを実行しようと決意。「サウナから排出されるCO2を半分にすること」を目標に掲げ、一年半前よりあらゆる側面からの検証を行っており、今年中には目標を達成して公表したいと考えています。 実際、サウナは幅広い施設に導入されており、これらのサウナから排出されるCO2の量がこれまでの半分になるとしたら、かなりの貢献ができるのではないでしょうか。

人間にとっての快適さと地球環境の保護とは裏腹な関係ではありますが、地球環境を保護できなければやがて人間はこの地球上からいなくなってしまうということを知らなければなりません。 そして、持続可能な地球環境を維持するために、ひとりひとりがCO2削減という全世界的な課題に真剣に取り組むことが重要不可欠であると考えます。